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2010年5月 6日 (木曜日)

石垣見学の楽しさについて

 オイラがハマっている、ニコッとタウンにて、お城見学、特に石垣見学の楽しさについてレクチャー?することになりました。

 

 日本には『石垣の博物館』と呼ばれる城郭があります。

 和歌山城や江戸城あたりが有名だったりしますが・・・オイラが見てきた中で、それが顕著なのが・・・

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 8年前と今年のGWに登城した石川県の金沢城です~。

 いやいや、北陸出身の白銀のドレスを身にまとったお嬢様といった城郭ですわ。

  

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 上の写真は金沢城の石川門の石垣です。日本三大庭園:兼六園から金沢城に入る門なので、結構有名なんですが・・・。

 ところで、よーく見ると左側と右側の石垣が違うように見えませんか?

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 先程の石川門の左側のアップ写真がこちら。

 結構、ゴロゴロした石が積まれています。

 自然のままの石をそのまま使うんじゃなくて、ある程度砕いた後に積みやすくしています。隙間には小さい石を打ち込んでいます。

 打込接(うちこみはぎ)と呼んでいます。

 ※何やら刻印が刻まれていますが、この説明はまたのちほど・・・。

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 で、こちらが先程の石川門の右側の石垣。

 石と石の接する面を徹底的に加工、表面も平らに加工しています。

 これを切込接(きりこみはぎ)と呼んでいます。

 ※何やら表面がザラザラしていますが、これものちほど・・・。

 

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 こちらの写真は東の丸の北側の石垣です。お城マニアでないとあまり来ない場所かもしれません。

 金沢城でも初期の段階のもので、自然石や粗割りした石を積み上げたものです。

 これを野面積み(のづらづみ)といいます。

 先程の打込接や切込接と比較して、石と石との隙間が多いので、登りやすい石垣です。(って、ホントに登っちゃだめよ)

 お城の本に必ず書かれているのが、野面積みが一番古く、切込接がもっとも新しく、打込接がその間という順番です。

 なので、石垣の積み方を見るだけで、そのお城がいつの時代のものか(中世か、戦国時代か、江戸時代か)たいてい分かったりします。

 

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 こちらの写真は三の丸東面の石垣の隅っこです。ここもお城マニアじゃないと来ない場所かもしれませんね。

 石垣の隅は頑丈にしないと崩れてしましますので、直方体の石の長辺と短辺を交互に積み重ねていきます。

 これを算木積み(さんぎづみ)といいます。

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 近づいて見てみると、隅っこの石垣のラインが綺麗に線を描いていたりして、たのしいです。

 ※何やら石垣の縁取りが加工されていますが、これものちほど・・・。

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 少々、撮影の角度が甘いですが、こちらの石垣の端っこを見てくださいな。

 算木積みはされているんですが・・・石の角が丸っこいですね。

 先程の石の様に直方体まで加工できていないようですね。

 この石垣は少々古い時代なのかなと想像できます。

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 上の写真は金沢城の土橋門の石垣です。ここも観光客はあまり来ませんでしたが・・・。

 切込接の一種ですが、画像右側の六角形の石垣に注目です。

 お城の大敵は火災なので、水を呼ぶ亀を象徴する亀甲をイメージした石垣です。

 六角形の石垣だけで積まれているのが亀甲積みというらしいですが、まだオイラは見ていません。

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 お次の写真は玉泉院丸庭園から見える切込接の石垣ですが、縦に長い長方形の石が積まれています。

 色紙短冊積みと言われる積み方らしいです。

 これは初めて見ましたね。

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 で、こちらは大手門の石垣ですが・・・身長174センチのオイラより大きい巨石が積まれてあります。

 城郭の鎮護を目的として巨石が積まれるのは良くあります。(大阪城とか上田城とか)

 石と石の間の隙間は少ないものの男らしい荒々しい積み方ですよね。

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 こちらは車橋門周辺の石垣で、明治時代に積まれたものです。

 明治時代に積まれたなんて、オイラも初見ですわ。

 斜めに積んでいく谷積みと言われる石垣の積み方です。

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 これまでの写真を見て、少しは石垣を見る目が肥えてきたと思いますが・・・。

 上の写真は近年再現された鯉喉櫓台の一部なんですが・・・わざと現代工法にて積んだ石垣の様です。

 今までと違いが分かりますか?

 石と石の隙間に注目~。コンクリートで固められていると思うのですが・・・。わかりましたか?

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 ここからはさらなるマニアックな石垣見学方法をご紹介します。

 石川門の真下あたりの石垣なのですが・・・筋が入っていますよね。

 すだれ仕上げといいます。

 石垣を積むだけでも重労働なのに、筋を入れてしまうあたり、こだわりを感じます。

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 さらなるマニアックな石垣見学、その2です。

 切込接の石垣ですが、表面が梨地に加工されています。しかも左右で表面の具合が違うという、これまたマニア心をくすぐります。

 はつり仕上げと言います。

 筋を掘るより手間がかかっています。さすがは加賀百万石の金沢城です。カネもかかってます。

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 さらなるマニアックな石垣見学その3

 三十間長屋の土台石垣ですが・・・もう石と石の隙間がありません。

 しかも・・・縁取りが綺麗になっていて、石の面の中央はザラザラ仕上げ。

 金場取り残し積みと言うそうです。ここまで加工した石工職人のコダワリに頭が下がります。

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 おお、石垣に何やら落書き?が・・・。

 落書きじゃないですよ、刻印です。

 特に戦国時代後半から江戸時代初期の城郭の石垣に良く見られます。(名古屋城・駿府城・和歌山城などの徳川幕府が外様大名の財力をそぐために、天下普請でつくらせた城に多いようです。)

 天下普請の場合、ここからここは◎◎家が担当とか言って、作業分担を決めて石垣積みをさせますので、『この石はウチラのモノだよ』と主張する為のものとか。

 ○や◎や卍やヒョウタンや△や団子三兄弟とか☆とかあります。

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 これもマニアックですな。

 石垣が積まれていますが、斜めに線が入っているの分かりますか?

 実は・・・斜線の右側の石垣が元々あった石垣で、斜線は石垣の端っこだったのです。斜線の左側が追加で積んだ石垣なのです。

 石の大きさ、形も微妙ですが違ったりして・・・。

 姫路城の三国堀の石垣も、斜線が見れます。

 と、まあこんな感じの説明でよろしいでしょうか・・・?

 まだまだ駆け出しの城マニアのオイラの説明なので、ご満足くださったかわかりませんが、お城に行く機会があったら、思い出して見学してくださると、見学の楽しみも倍増?となるもんですよ。

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コメント

はじめまして。金沢城の石垣をテーマに取り上げていただき、とても嬉しく思います( ´∀`)

投稿: 前田利家 | 2010年5月16日 (日曜日) 23時30分

前田利家さま、こんばんは。

いやいや金沢城はすごいお城でしたよ。
8年前、何を見てきたのかと自分を叱りたいですわ。

今後ともよろしゅう。

投稿: Seiryu | 2010年5月18日 (火曜日) 00時51分

こんにちは。
石垣も楽しいですね~

刻印はじめて見ました。

松本城は野面積みですか?
キレイに整って無い気がしてそう思うのですが、
登りやすい石垣じゃいけませんよね。

投稿: やまうさぎ | 2010年7月18日 (日曜日) 11時22分

やまうさぎさん、コメント感謝。

今、松本城の天守の写真を見たけど・・・
天守台は打込接でしたね。細かく砕いた石を隙間に打ち込んでいるしね・・・・。

でも、一部天守台ではないけど、野面積みっぽいところもありますよね。

投稿: Seiryu | 2010年7月18日 (日曜日) 18時15分

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